子どもを指導する際に心がけていること
2015-07-29
カテゴリー: スタッフブログ 

『子どもを指導する際に心がけていること』

現在の広島八幡フットボールクラブの考え方や哲学は、試行錯誤しながらすべてオリジナルで創られています。

とは言っても、日本のみならず、世界で成功しているクラブのメソッドを参考にしたり(最近ではドイツと南米)、

日本サッカー協会の方針や指針(http://www.jfa.jp/about_jfa/dream/)と照らし合わせながら、慎重に取り進めております。

そういった取り組みを実施している中で、

今回は我々が考える『指導スタイル』についてお話しいたします。

私のサッカー人生の中で数多くの指導者に出逢い、指導をしていただきました。

今でもたくさんの素晴らしい指導者の方々とお話をし、刺激をいただいております。

自身の現役時代を思い返してみると、

『自分が一番成長したタイミングってどんな時だったかな?』

と考える時がありました。

それは、『できないことが、できるようになった』瞬間だったのです。

そして更に、その時のコーチのアドバイスは?

それは、『どうしたら良いと思う?』と『お前ならできる』でした。

これが我々の指導スタイルのすべてです 笑

何が言いたいのかというと、

『今のはシュートだろ!』

『何でパスを出さないんだ!』

『もっと外を使え!』

では、選手は成長しないということです。

もちろん、時には多少の強制感を持たせる時は必要です。

しかし、サッカーというスポーツは、

試合が始まってしまえば監督やコーチの声は聞こえません。

つまり、『自己判断・自己責任』のスポーツだと言えるでしょう。

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※ジュニア坪井監督

週3回のトレーニングで毎回コーチから与えられ、
教えられたことだけをやり続ける選手と、

このメニューは試合のどんな時に役立つのかを考え、

自分なりに工夫し実践する選手とで、どちらが『良い選手』と言えるでしょうか?

後者は、社会に出てもとても重宝されます。

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※左:岡本代表 右:マンチェスター・Uスタッフ

education(教育)の語源は、educate(エデュカーレ)というラテン語で、「引き出す」という意味です。

現在の学校教育はこの「教育」における「本質」がうまく捉えられていないのではないかと感じる場面が多々あります。

現代の教育界は、空のコップに様々な知識や情報を詰め込んでいくだけのような気がして・・・
そして、最初から何も入ってないジュニア年代の子ども達には『気づかせて』やるんです。

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※右:ジュニアユース山﨑監督

一昨日のトレーニングで、ジュニア5年生のK君が集合時に『おれのとこまで広がって〜』という声がけを全体に促していました。

それを聞いた私はすかさず

『おお〜K君、良い声がけするじゃん!素晴らしい!』と。

実はここまでに至る経緯があり、
K君は先週の練習試合で周りの選手に迷惑をかけ試合出場することができませんでした。

他にもいつも周りの選手から『K君、早く集合して!』と言われる始末。

それが、少しずつ周りとの調和を自身で考えるようになり、今、何をすべき時なのかが自ら判断できるようになってきた結果が、今回の素晴らしい声がけにつながったのだと思います。

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※トレーニング前のスタッフMT

我々は、『小さな子どもの変化に気付いてあげるシゴト』だと認識しております。

サッカーを教えるのではなく、どうやったらサッカーが上達するか。

子ども達、一人ひとりの『個性』を大切に今後も熱く指導してまいります。

広島八幡フットボールクラブ
岡本 佳大

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